プロジェクトが始まったきっかけ

2024年12月12日、ミノリーナを愛用してくださっている鳥取県大山町の農家さん「エムグリーン株式会社」様と一緒に、地元新見市の小学校で特別な活動を行いました。
子どもたちに土の大切さを学んでもらい、ミノリーナで土づくりをした畑で育ったキャベツをプレゼントしました。この活動が備北民報さんに取材していただき、記事を見た岡山県立新見高等学校の先生からお問い合わせをいただいたことから、今回の地域活性化プロジェクトが始まりました。

新見高校の先生と鈴木社長

なぜ新見市でイタリア野菜なの?

弊社の本社がある新見市井倉

新見市はカルスト台地(石灰岩が多い地形)の上にあり、良質な石灰岩が採れる地域です。実は、この石灰質の土壌が「イタリア野菜」との相性抜群なんです!
イタリア野菜にはアブラナ科(キャベツや大根の仲間)の野菜が多く含まれています。アブラナ科の野菜は石灰を好む性質があり、特にカルシウムをたくさん必要とします。
つまり、石灰岩の地域である新見市は、イタリア野菜にとって理想的な環境!この地域の特性を活かして、高校生と一緒にイタリア野菜の栽培にチャレンジしています。

これまでの取り組み

2024年12月〜2025年6月の活動記録

  • 2024年12月 最初の土壌サンプリング(土の状態を調べる)
  • 2025年2月19日 候補地10カ所の土壌pH(酸性・アルカリ性の度合い)を報告
  • 2025年2月25日 今後の進め方について打ち合わせ
  • 2025年3月24日 ミノリーナ納品
  • 2025年4月7日 ミノリーナ施肥後の土採取
  • 2025年4月15日 施肥後のpH値をLINEで報告
  • 2025年5月16日 畑の様子を視察

1. ピーマン圃場
2. トマト圃場
3. ナス圃場

野菜の成長記録

1. ピーマン

6月2日の様子
  • 脇芽をすべて摘み取り、誘引作業を実施
  • 地域全体でモザイク病(ウイルス性の病気)が流行中
  • 予防のため農薬散布を実施


6月30日の結果
  • モザイク病ではなく、急な寒暖差による冷温障害と高温障害だった
  • 症状が落ち着いてからは順調に成長


2. トマト

6月6日の様子
  • 昨年青枯れが発生した時期(6月5日)を無事に乗り越えた
  • 葉が密集しているため黄化葉巻病が発生
  • 今後どこまで青枯れを防げるかが注目ポイント


6月30日の結果
  • 青枯れの症状は出ていない
  • 接木苗(病気に強い根に接ぎ木した苗)を使用


3. ナス

6月2日の様子
  • 下の葉を取り除き、新しい葉に栄養が向かうよう調整
  • 2番花が咲き始めたので、茎を支柱に結んで4本仕立てに
  • 青枯れ対策(病気予防)として、カヤ藁を畝間に敷く実験中


6月6日の様子
  • 生育は順調だが、一部の株が枯れている
  • 原因はモグラによる根の被害か、茎の根元が枯れる症状
  • 葉の紫色が強いのは気温の急激な変化によるもの


6月30日の結果
  • 茎の根元が枯れた原因はヨトウムシ(害虫)だった
  • 冬を越したヨトウムシがナスの茎を食べたのが原因
  • 農薬散布で症状は止まった


特別な取り組み:生物生産科と工業科とのコラボ!

今回は接木苗も高校生が自分たちで準備しました。接木とは、異なる植物の茎や枝を切って接ぎ、1つの植物として育てる技術です。
工業科の生徒たちが3Dプリンターで接木用の道具を作成し、生物生産科と工業科がコラボして野菜を作り上げました!



ミノリーナ施肥後の土壌改善効果


  • 圃場1: pH6.62 → pH7.30(+0.68改善)
  • 圃場2: pH6.56 → pH7.36(+0.80改善)
  • 圃場3: pH6.39 → pH7.10(+0.71改善)



すべての畑でpH値が適正範囲に改善され、野菜にとって理想的な土壌環境を実現できました。今回栽培した作物も見事に実っておりますね!

今後の展開

今回は土づくりがメインでしたが、次はいよいよイタリア野菜の栽培に本格的に取り組みます!
イタリア野菜にはさまざまな種類があるので、まずは何を栽培するかを高校生と一緒に決めていきます。
引き続き、ミノリーナでの土壌改善プロジェクトの進捗をお届けしますので、お楽しみに!

処方箋肥料ミノリーナは、石灰・マグネシウムをベースにした独自処方で、土壌のpH調整とミネラル補給を同時に実現します。
持続可能な農業をサポートし、農家さんの豊かな収穫を応援します。